求ム「海の女」 海保、採用増に本腰 片手懸垂テスト廃止/OGを再雇用(産経新聞)

 海上保安庁が女性保安官の確保に本腰を入れている。女性が苦手な「片手懸垂」を採用試験科目から外し、出産や育児などで退職した元保安官の再雇用も始めた。背景には、女性比率が3%台と自衛官より低く、「海の男」のイメージに安住していては「少子高齢化で深刻な人材不足に陥る」との強い危機感がある。

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 12日に発売された海保の年次活動報告書「海上保安レポート2010」。オールカラー138ページに及ぶレポートの目玉の一つが、「過去10年で最多」という女性保安官たちの写真だ。

 「『男の仕事』という固定観念を払拭(ふっしょく)するのが狙い。採用試験への女性応募者が増えてくれれば…」

 同庁政策評価広報室の担当者はそんな思いを口にする。

 海保が初めて女性保安官を採用したのは昭和54年。近年は巡視船の乗組員やヘリコプターから吊り上げ救助を行う降下員として活躍する女性も出てきた。それでも全職員約1万2550人のうち女性は3・7%の約460人(今年1月現在)にとどまっている。「仕事内容が特殊で、危険なイメージがつきまとう」(海保幹部)という事情もあるが、5%程度の自衛官よりも低く、女性の登用は長年の懸案となっていた。

 海保はまず6月の採用試験で、強い握力が必要とされる片手懸垂(片手でロープぶら下がり3秒間)を廃止し、「両手での鉄棒ぶら下がり10秒間」に変更する。片手懸垂は昭和23年から続く伝統の体力試験だが、作文や面接で高評価を受けた女性がつまずくケースが多発。「負担を軽減して意欲のある女性に広く門戸を開きたい」(人事課)と緩和に踏み切った。

 一方、2月には退職した元保安官を学科試験や1〜4年の教育訓練を免除して受け入れる再雇用制度を創設、インターネット上で公募を始めた。全国各地へ異動があり、結婚や出産、育児などのために職場を去る女性も多く、定着率が約50%と低いためだ。実際に面接などを通過した元女性保安官9人が4月から即戦力として働いている。

 職場で孤立しやすい女性のために、先輩保安官が採用から2年未満の後輩の相談に乗る「メンター制度」も年内に始める予定で、矢継ぎ早に対策を打ち出し少子高齢化時代の人材難を乗り切る考えだ。

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